予定通り、2月22日 東京11R フェブラリーステークス GⅠ ダート1600m 国際 定量戦に特別登録しました!!
賞金面での除外が懸念されましたが、2月10日現在、出走順位第9位で、出走はほぼ確定です。
中野秀幸TM | 藤井嘉夫TM | 長岡利幸TM | 山田理子TM | 海士部彰TM | 西村敬TM | 馬名 | 予定騎手 | 斤量 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
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ヴァーミリアン | 武豊 | 57.0 | |||||||||||||
ダイワスカーレット | 安藤勝己 | 55.0 | |||||||||||||
カネヒキリ | ルメール | 57.0 | |||||||||||||
バンブーエール | 松岡正海 | 57.0 | |||||||||||||
フェラーリーピサ | 岩田康誠 | 57.0 | |||||||||||||
サクセスブロッケン | 内田博幸 | 57.0 | |||||||||||||
サンライズバッカス | 三浦皇成 | 57.0 | |||||||||||||
トーセンブライト | 57.0 | ||||||||||||||
エスポワールシチー | 佐藤哲三 | 57.0 | 1/25 平安S GⅢ | 京都ダ1800 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||
キクノサリーレ | 後藤浩輝 | 57.0 | |||||||||||||
ヒシカツリーダー | 木幡初広 | 57.0 | |||||||||||||
ビクトリーテツニー | 横山典弘 | 57.0 | |||||||||||||
ナンヨーヒルトップ | 57.0 | ||||||||||||||
アドマイヤスバル | 川田将雅 | 57.0 | |||||||||||||
オフィサー | 57.0 | ||||||||||||||
カフェオリンポス | 勝浦正樹 | 57.0 | |||||||||||||
カジノドライヴ | 57.0 | ||||||||||||||
ロールオブザダイス | 57.0 |
▽は二重△印
東京ダ1600mは、東京芝2000mと同様にしばし物議を醸すコース設定。03年にコース新装が行われたが、前者はその状況が是正されなかった。
いまだに抱える欠陥要因は、スタート地点。2コーナー奥の芝部分からスタートすることになるのだが、脚をすべらせてダッシュがつかないことがある。
また、内枠と外枠とでは芝を走る距離が違うが、あるトップジョッキーの話だと、その点はあまり関係ない(騎手は気にしていない)ようだ。
むしろスタート地点そのものに問題があり、芝が得意でない馬にとっては不安材料なのだ。
まずはスタートで好発をできるかが勝負の分かれ目。出遅れたらほぼ終わり。致命傷になる。
ダート戦なので基本的には逃げ・先行が有利だが、1300mや1400mに比べて数字はガクンと落ちる。
中団からの差し馬も互角で、最後は決め手勝負になる。
有利な枠順 フラット 有利な脚質 先行~差し ポイント スタート、決め手 種牡馬ベスト サンデーサイレンス、ジェイドロバリー、フジキセキ 連対騎手ベスト 武豊、横山典弘、蛯名正義、柴田善臣、後藤浩輝 推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場 2歳新馬 1分41秒1 1分40秒2 1分40秒9 2歳未勝利 1分40秒3 1分40秒4 1分39秒2 1分39秒9 2歳500万 1分38秒6 1分41秒5 3歳新馬 1分41秒1 1分42秒4 1分40秒4 1分40秒1 3歳未勝利 1分40秒2 1分39秒7 1分39秒6 1分39秒6 3歳500万 1分38秒9 1分38秒1 1分38秒1 1分37秒6 3歳オープン 1分37秒0 1分38秒9 1分36秒7 古馬500万 1分38秒9 1分38秒5 1分38秒1 1分38秒3 古馬1000万 1分37秒8 1分37秒4 1秒37秒3 1分37秒5 古馬1600万 1分36秒7 1分36秒5 1分37秒4 1分36秒0 古馬オープン 1分35秒8 1分35秒6 1分35秒3
この日、競馬界にとって一番のニュースはフェブラリーステークスをステップレースにドバイ遠征を目論んでいた昨年のグランプリホース・ダイワスカーレットが、脚部不安から出走を回避することになったことでしょう。
エスポワールシチーにとって、同型で非常に強力なダイワスカーレットの回避は物凄く有利に働きますが、やはり歴史に残る一戦を期待していた真の競馬ファンにとっては残念で仕方ありません。
このことで、かなりフェブラリーステークス自体の価値は下がってしまったような気がします。しかし、決まったことをどうのこうのと言っても仕方ありません。とにかくエスポワールシチーには、最後の最後まで存在感を見せて欲しいですね。
- アドマイヤスバル
- 「前走は輸送して体が絞れていましたが、使ってからの回復は早かったから、状態に関して心配はありません。最近はズブくなって出脚がつかないだけに、距離が1F延びるのはプラスでしょう」と中尾秀師。
- ヴァーミリアン
- 「もともと坂路では時計の出ないタイプ。水曜の稽古はまだ最後、手応えに余裕があったからね。順調度ではむしろ昨年以上だし、チャンスは十分だろう」と久保助手。
- エスポワールシチー
- 「前走は勝ち馬が強かったですが、内容は悪くありませんでした。G1で相手は更に強くなるので強気にはなれませんが、デキの良さを生かして頑張って欲しいですね」と安達師。
- オフィサー
- 「前走は相手が強かったし、時計も速かった。一線級相手だと見劣りは否めないけど、ひとつでも上の着順を目指して頑張って欲しい」と渡辺助手。
- カネヒキリ
- 「G1級3走ともに文句のない勝ちっぷり。中間も本当に順調にきていて、不安な点はひとつもない。今回も力を出し切れば、自ずと結果はついてくるはずなので」と清山助手。
- キクノサリーレ
- 「前走後は宇治田原優駿ステーブルに放牧。最初からぶっつけでと決めていましたし、フェブラリーSの日から逆算して1月14日に帰厩。精神的、肉体的な疲れが取れて、いい意味で馬が緩くなりました。順調に調教を消化。時計的にも上々です。東京1600mはベストの舞台。もう一段高いステージに上がるために、ダートの頂点にいる馬にチャレンジします」と高島助手。
- サクセスブロッケン
- 「12日は坂路で息を整える程度にやって54秒713秒3。前走の川崎記念はヨーイドンの展開になって不向き。3歳春先に強い内容で勝った舞台で見直したい」と田代助手。
- サンライズバッカス
- 1週前追い切りを終えて、音無師は「稽古はもともと動かないからこんなもの。順調にきているのが何より。短期放牧明けを使った上積みは見込んでいるし、一昨年にフェブラリーSを勝った時と同じローテーだからね」と。
- トーセンブライト
- 「休養前の浦和記念では掛かり気味になってしまったのが敗因。JCダートに登録していたが、除外されたので、放牧に出してひと息入れていた。牧場で乗り込んできたし、直前にもうひと追いすれば、仕上がりそう。脚抜きが良くて時計勝負のレースは苦手なので、できれば良馬場で時計がかかって欲しい」と加藤征師。
- ナンヨーヒルトップ
- 「前走は1800mのゆったりした流れを使ったあとの1400mの厳しい流れに戸惑ってしまいましたね。今度は距離が延びるので競馬はしやすいでしょう。相手は強くなりますが、まだ4歳馬なので胸を借りるつもりです」と小笠師。
- バンブーエール
- 「前走は気持ちが入っていない感じでしたね。ひと叩きでピリッとしてくるはずですし、調整も順調。強い相手にどこまでやれるか見てみたいですね」と安達師。
- ビクトリーテツニー
- 「前走は内枠で、直線行き場をなくす不完全燃焼の競馬だった。デキ落ちはないから、スムーズな競馬をして、強い相手にどこまでやれるかだね」と渡辺助手。
- ヒシカツリーダー
- 「前走後も順調に乗り込んでいる。レース間隔が詰まっているので1週前は15─15程度にしたけど、動き自体は何ら変わりがないね。正直、前々走ぐらいがピークだったけど、その状態を維持しているし、レースの週に速いところをやれば、ちょうどいい感じに持っていけるよ。距離が1F延びてもラスト2Fの競馬に徹するだけ。東京コースは合ってるし、相手強化でも嵌まってくれないかな」と松井助手。
- フェラーリピサ
- 「顔面神経痛明けで半信半疑だった前走が強い競馬だった。使った後も反動はなさそうだから叩いての上積みが期待できそう。距離はこなしてくれると思うから、折り合って運べればチャンスがありそう」と白井師。
- ヴァーミリアン
- (11日、栗東坂路)時計、動きともに平凡だったが、もともと坂路では動かないタイプ。毛ヅヤが冴えて馬体は引き続き良く見せる。
- エスポワールシチー
- (11日、栗東坂路)ステッキを入れてビシッと追われて51秒6の好時計をマーク。ゴール前の動きもスピード感十分。馬体も無駄がない。
- オフィサー
- (12日、栗東坂路)15-15程度だったが、気合乗りが良くて機敏な身のこなし。至って順調。
- カネヒキリ
- (11日、栗東坂路)間隔が詰まっているので15-15程度だったが、活気があって馬体の張り、毛ヅヤも上々。デキは高いレベルで安定。
- キクノサリーレ
- (11日、栗東DW)追い比べでクビ遅れたが、攻め駆けしない馬なので、この時計なら上等。十分に乗り込まれ仕上がっており、馬体は充実。
- サクセスブロッケン
- (12日、栗東坂路)間隔が詰まっているのでサッと流す程度だったが、動きはなかなか軽快。硬さもなく、馬体も引き続き上々。
- サンライズバッカス
- (11日、栗東坂路)アッサリ遅れたが、もともと攻め駆けしないので特に心配はない。テンションが上がり過ぎず、毛ヅヤもピカピカ。体調は安定。
- バンブーエール
- (11日、栗東坂路)馬なりでサッと流す感じでも52秒台。馬体面で大きな変化はないが、ひと叩きして行きっぷりが良くなってきた。
- ビクトリーテツニー
- (12日、栗東坂路)終いをサッと伸ばす程度だったが、硬さがなくて軽快なフットワーク。疲れは皆無。
私が愛用しているJRAレーシングビューア。JRAの全レースをいつでも動画で見ることができます。ラジオNIKKEIのアナウンス付きで、しかもスタートから最後まで全て見れます。
月々525円と有料ですが、いつでも愛馬の映像が見れるのが嬉しいですね。しかも小倉や函館といったローカルも全レース配信されています。
そのJRAレーシングビューアのGⅠフェブラリーステークス特集にエスポワールシチーが!!このJRAレーシングビューアのGⅠ特集は、前走の画像はもちろん、前走前の追い切りの動画や、前走前のパドックの動画、そして騎手や調教師など関係者のインタビュー(動画)など様々な情報を見ることができます。
また、出走馬全頭が掲載されているわけではなく、有力馬5、6頭の掲載です。我らが愛馬エスポワールシチーもその有力馬の仲間入りということで、大変嬉しく思います。
動画を見るのは有料ですが、ある程度までは会員の方以外でも閲覧できると思います。是非一度ご覧ください。
←興味のある方はこちらをクリックしてください。
JRAによりますと、当日のゲストは井森美幸さんだそうです。正直、そんなに見たいとも思いませんが(失礼)、ご一緒に出演される原良馬氏といえば、友駿ホースクラブ会報に「競馬の楽しみ方」というコラムを連載されているあのシチラーの競馬評論家の方です。
当然(?)エスポワールシチー中心の予想になるでしょうが、楽しみです。
これを見るためには、私はほとんど朝イチの新幹線に乗らなければなりませんが、こんなに楽しそうなイベントには、参加するしかありませんね。
もっとも、関東に転厩してしまった愛馬エクストラシチーがどうやら同日の6Rに出走するようで、それも見なければなりませんから、どのみち相当早くにこちら(大阪)を出発しなければなりませんが。
以降は、JRAHPからのイベントのお知らせです。
フェブラリーステークスに井森美幸さん登場!トークショーも!
フェブラリーステークス当日の2月22日(日)東京競馬場に、テレビ東京にて絶賛放映中「ウイニング競馬」のキャスター井森美幸さんが登場!お昼休みと最終レース終了後にトークショーを行います。また井森美幸さんにはフェブラリーステークスの表彰式プレゼンターも務めていただきます!
- CLUB KEIBA×ウイニング競馬(フェブラリーステークス展望・回顧)
- 【時間】◆展 望・・・11:40頃~
◆回 顧・・・16:40頃~- 【場所】ゴール前特設ステージ
- 【出演】井森美幸さん(タレント)、原良馬さん(競馬評論家)、鈴木淑子さん(競馬キャスター)
JRAのホームページのフェブラリーステークス特集の出走馬紹介の動画にも我らが愛馬エスポワールシチーが登場します。おそらく競馬場などて宣伝に使われる分でしょうが、なかなかかっこいいので是非ご覧ください。
こちらはもちろん無料です。
←今すぐ見たい方はこちらから
○今年は“統一ダートG1”7勝馬カネヒキリをはじめ、昨年の覇者ヴァーミリアン、サクセスブロッケンなど7頭のG1馬が登録。その他にも、米G2優勝馬カジノドライヴも参戦予定。果たして、注目の09年G1開幕戦を飾るのはどの馬か。また、フェブラリーSは、G1に格付けされた97年から01年まで、1番人気馬は5連敗を喫していたが、02~06年の間に5連勝するなど、その勝率はG1のなかで3番目に高い.500。
○屈腱炎から奇跡の復活を遂げたカネヒキリが、“統一ダートG1”単独最多の8勝目を目指す。同馬は、06年の帝王賞(大井)2着後、屈腱炎を発症し、約2年4カ月の休養を余儀なくされた。しかし、復帰2戦目のJCダート→東京大賞典(大井)で“王者”ヴァーミリアンを破り優勝。最優秀ダートホースのタイトルを3年ぶりに獲得すると、09年緒戦の川崎記念(川崎)も制し、“統一ダートG1”3連勝を記録。果たして、カネヒキリは、3年ぶりの出走となるフェブラリーSも制し、快進撃を続けることができるかどうか。
○カネヒキリとヴァーミリアンは4度目の対戦に。両馬は7歳馬で、ともに最優秀ダートホースに輝いた経歴を持ち、近年のダート戦線をリードしてきた。対戦成績はカネヒキリが3戦3勝とリードしているが、果たして4度目の対戦はどんな結果となるのか。また、ジョッキーの対戦も焦点のひとつ。カネヒキリに騎乗予定のルメール騎手はヴァーミリアンにも騎乗したことがあり、ヴァーミリアンの鞍上・武豊騎手も、カネヒキリの主戦を務めていた。相手を知るルメール騎手と武豊騎手、軍配が上がるのはどちらか。なお、両騎手のJRA・G1競走での対戦成績は、13勝12敗でルメール騎手がリードしている。
○昨年の覇者ヴァーミリアンが、史上初のフェブラリーS連覇に挑む。今年は同馬のほか、カネヒキリ(06年)、サンライズバッカス(07年)と、フェブラリーS勝ち馬が3頭登録しているが、フェブラリーSを2勝した馬は、G1格付け以前を含め1頭もいない。G1となった97年以降では、5頭の馬がフェブラリーS2勝目を目指したが、01年ウイングアローの2着が最高で、いずれも敗退している。果たして、この3頭はフェブラリーS2勝目を飾ることができるかどうか。なお、ヴァーミリアンがVなら、史上初の“ダート10億円馬”に接近する。
○近年のダート戦線は、現7歳世代が席巻しており、フェブラリーSでも06年カネヒキリ、07年サンライズバッカス、08年ヴァーミリアンと3年連続で優勝。昨年のジャパンCダートでは1~4着を独占した。7歳世代は、今年のフェブラリーSにも同勝ち馬3頭を含む6頭が登録しており、“JRAダートG1”5連勝、そして、史上初となる7歳馬のJRAダートG1制覇を目指す。なかでもカネヒキリは、3歳時にJCダート、4歳時にフェブラリーS、6歳時にJCダートを制しており、Vなら、史上4頭目の“4シーズンにわたるJRA・G1制覇”達成となる。
○ヴァーミリアンに騎乗予定の武豊騎手が、22年連続JRA・G1制覇を目指す。同騎手は、デビュー2年目の88年から毎年G1を制しており、史上最多の62勝を挙げている。また、サンライズバッカスで参戦予定の三浦皇成騎手は、2月7日に武豊騎手の持つ最速JRA通算100勝記録を更新。今回は武豊騎手の持つG1最年少勝利記録(19歳7カ月23日)更新を目指す。なお、三浦騎手のレース当日の年齢は19歳2カ月4日で、10代騎手のG1制覇は91年天皇賞(秋)を制した江田照男騎手以来18年ぶり。デビュー1年未満のジョッキーのG1制覇は、史上初となる。
○エルムS→根岸Sと連勝したフェラーリピサは、07年皐月賞以来2年ぶりのG1挑戦。同馬を管理する白井師は、フェブラリーSで02年アグネスデジタル、05年メイショウボーラーと2勝を挙げているが、フェラーリピサで3勝目を飾ることができるかどうか。また、昨年のJBCスプリント(園田)優勝馬バンブーエールは、根岸Sで5着に敗れたが、昨年ダートで4連勝を記録しており、巻き返しなるか注目される。
○エスポワールシチーは、デビューから7戦目まで芝で7戦1勝の成績だったが、ダート路線に転向後は5戦4勝、2着1回の成績。同馬は、前走の平安Sでダート初黒星(2着)を喫したが、今回はどんな戦法で挑むのか。なお、鞍上には、前走同様、佐藤哲騎手が予定されており、Vなら、04年宝塚記念(タップダンスシチー)以来となる5年ぶりのJRA・G1制覇となる。ちなみにフェブラリーSを逃げ切った馬は、05年のメイショウボーラー1頭だけ。
○ゴールドアリュール産駒のエスポワールシチーが、親子制覇を目指す。同馬の父は、02年の最優秀ダートホースで、ダート通算9戦7勝の成績を残し、03年のフェブラリーSなど“統一ダートG1”4勝。ゴールドアリュール産駒でJRA重賞を制した馬はいないが、初年度産駒のタケミカヅチが皐月賞で2着に入っており、父の活躍したダートで重賞初Vなるか注目される。ちなみにJRAダート競走のリーディングサイアーは、ブライアンズタイムが04年から5連続でトップ。また、カジノドライヴの兄姉は、“米三冠レースの最終戦”ベルモントS(兄ジャジル06年、姉ラグズトゥリッチズ07年)を制しており、出走すれば兄姉に続くG1制覇に。
○4歳勢が、“打倒7歳世代”を目指す。現4歳世代はスマートファルコンが“統一ダート重賞”で4勝、サクセスブロッケンもJBCクラシック(園田)で2着に入る活躍を見せているが、“統一ダートG1”では“現7歳世代”に阻まれ、勝利を挙げることができない。今回は、ジャパンダートダービー優勝馬サクセスブロッケン、ダート連対率100%のエスポワールシチー、武蔵野Sでカネヒキリに先着したキクノサリーレ、米G2優勝馬カジノドライヴなど7頭の4歳馬が登録しているが、“7歳世代”の厚い壁を破り、勝利を飾ることができるかどうか。
帝王カネヒキリとは3度対戦しいずれも先着を許してきたヴァーミリアン。しかし3年前のフェブラリーSはダートが4戦目で経験の差があった。帝王の休養中に圧倒的に力をつけ、07年JCダートでカネヒキリの記録を1秒3も更新しレコード勝ち。昨年のフェブラリーSも圧勝し新王座に就いた。そして今季は前2走とも敗れたが、JCダートはアタマ、クビ差、東京大賞典でクビ差まで追い詰め、逆転の感触を掴みここへ向かう。今年はドバイWC遠征も予定せず、春の最大目標がここ。その意味でも昨年以上にベクトルは上向く。
奇跡的な復活を遂げたカネヒキリ。屈腱炎で2年4カ月もの休養は、並の馬なら競走生命に影響するもの。この試練から甦るのは計り知れない精神力と体力に他ならない。だからこそ復帰後短期間に5戦の一見厳しいローテーションも問題なく、むしろ使う毎に休養前の覇気を取り戻しているのだ。マイルも06年のこのレースで1分34秒9の好時計で圧勝しているのだから守備範囲。やすやすと帝王の座を譲ることはできない。
カジノドライヴは帰国緒戦のJCダートでも外を回り、見せ場は十分だった。従って1600万下では勝って当然だったが、それにしても強かった。今回は中3週だが、検疫を挟んだ帰国緒戦よりは遥かに順調で、当時より落ち着きも出ている。まだ6戦の4歳馬で上がり目も豊富。アメリカの軽いダートで2勝、前走も脚抜きのいい不良発表。雨でも降れば強豪2騎の追撃を振り切ることも有望だ。
サクセスブロッケンは前2走ともにカネヒキリに敗れた。前々走は2キロ、前走は1キロ、こちらが斤量は軽かったのに、今回は同斤量。不利は否めない。ただ、前走は流れが落ち着き過ぎて展開は不向きだった。昨秋のJBCクラシックでヴァーミリアンにクビ差の力はヒケを取らず、昨春ヒヤシンスS圧勝が東京1600メートル。軽いダートで流れが速くなればチャンスはある。
エスポワールシチーは4連勝がいずれも完勝。平安Sで差されて連勝は止まったが、3着には3馬身差。4歳の上がり馬で、まだまだ変わり身の余地がある。東京1600メートルは条件級ではあったが昨秋1分35秒3の好時計で勝っていて、このメンバーでも自分の競馬ができれば食い込める下地はある。
キクノサリーレは前走で賞金加算できなかったが、無理をせずに目標のここまで待って乗り込んだ。幸い出走が叶い、十分に充電しての挑戦。前走手応えの割に伸びなかったのは2000メートルが微妙に長かったからだろう。まだ底を見せたわけではなく、武蔵野S勝ちの東京1600メートルで見直す手か。
サンライズバッカスは一昨年のこのレースの覇者。更に4年前の武蔵野Sでカネヒキリを負かしたのもこの東京1600メートル。当時の勢いまではなくとも、昨秋も武蔵野S、JCダートで力を見せ、前走は斤量を背負い前残りの流れが不向きだった。定量戦でベストの条件を得て、流れが変われば脅威。
フェラーリピサは根岸Sで立て直した効果を見せ、着差以上に強い勝ち方だった。もともとダートの性能は光っていた。能力的にはヒケは取らない。東京では1600メートルも含めて(3.1.0.1)。前走のように脚抜きのいいダートになって折り合いがつくと怖い。
ビクトリーテツニーは根岸Sの直線で前が詰まる不利があった。スムーズな競馬で決め手の勝負なら変わり身を望めるが、マイルは1ハロン長いかも知れない。
ヒシカツリーダーは根岸Sで前の組に有利な流れでも猛然と追い込んだ。使い詰めでも元気一杯で、嵌まると脅威だが、短距離の方が終いは切れ、1キロ増量し強豪と同斤量になるのがどうかだろう。
前走前 1月21日 栗東坂路 良馬場 一杯
1回
佐藤哲三
4F 51.9
3F 37.9
2F 25.0
1F 12.9
2月8日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 58.5
3F 43.7
2F 29.1
1F 14.6
2月11日 栗東坂路 良馬場 叩き一杯
1回
佐藤哲三
4F 51.6
3F 37.9
2F 24.6
1F 12.6
2月15日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 59.9
3F 44.4
2F 29.5
1F 14.6
2月18日 栗東坂路 稍重馬場 末強目
1回
佐藤哲三
4F 52.8
3F 38.2
2F 24.9
1F 12.7
2月8日、15-15程度で追い切られました。平安ステークスからフェブラリーステークスというのは、ローテーション的にも最高で、エスポワールシチーのように、平安ステークス2着からフェブラリーステークスを勝ち上がったサンライズバッカスのように、非常に多くの実績を残しています。これはもう、期待するしかないでしょう。
2月11日、東京遠征の為、実質最終追い切りを実施しました。前走にも増して素晴らしい動きです。文句なし、力の出せる状態です。私ほっさんの追い切り評価は「A+」です。
デイリー馬三郎に次のような記事がありました。
”エスポワールシチーは、坂路で4F51秒6-37秒9-12秒6で高速フィニッシュ。安達師「予定通り、一杯にやりました。上積みはありますよ」と手応え上々。”
2月18日、東京遠征ですし、何もこんなに強く追わなくても・・・と思うくらい速い時計を出しました。先週に引き続き、私ほっさんの追い切り評価は「A+」です。文句なしです。
日刊スポーツに次のような記事がありました。
”ダートに転じ、前走の平安Sまで連対率100パーセントの出世街道を歩んできたエスポワールシチーが駄々をコネた。逍遥馬道までは良かったが、いざ坂路に入ろうとした時に20分ほど立ち止まる幼さを見せた。これには鞍上の佐藤哲三騎手も苦笑。ようやく坂路を駆け上がると、強烈な脚の回転で強め4ハロン52秒8-12秒7。「こんな子供っぽいところもあるけど、動きは問題ない。先行主体で、どこまで通用するか、だね。」と挑戦者の意気込みを語った。”
馬名 | 予定騎手 | 前走 | 着 | 人 | 過去着順 | 追い切り | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヴァーミリアン | 武豊 | 12/29東京GⅠ | 大井ダ2000 | 2 | 1 | 3 | 1 | 12 | 1 | ||
カネヒキリ | ルメール | 1/28川崎GⅠ | 川崎ダ2100 | 1 | 1 | 1 | 1 | 9 | 休 | ||
バンブーエール | 松岡正海 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 5 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
フェラーリピサ | 岩田康誠 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 1 | 4 | 1 | 2 | 2 | 1 | ||
サクセスブロッケン | 内田博幸 | 1/28川崎GⅠ | 川崎ダ2100 | 3 | 2 | 3 | 8 | 2 | 1 | ||
サンライズバッカス | 三浦皇成 | 1/25平安GⅢ | 京都ダ1800 | 8 | 2 | 4 | 2 | 3 | 3 | ||
トーセンブライト | 田中勝春 | 11/26浦和GⅡ | 浦和ダ2000 | 7 | 3 | 5 | 2 | 3 | 1 | ||
エスポワールシチー | 佐藤哲三 | 1/25平安GⅢ | 京都ダ1800 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
キクノサリーレ | 後藤浩輝 | 12/13ベテOP | 阪神ダ2000 | 6 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
ヒシカツリーダー | 木幡初広 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 2 | 5 | 1 | 3 | 1 | 6 | ||
ビクトリーテツニー | 横山典弘 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 6 | 2 | 1 | 1 | 4 | 3 | ||
ナンヨーヒルトップ | 柴田善臣 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 7 | 6 | 1 | 5 | 1 | 8 | ||
アドマイヤスバル | 川田将雅 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 4 | 3 | 7 | 7 | 8 | 7 | ||
カジノドライヴ | 安藤勝己 | 1/24アレ16下 | 中山ダ1800 | 1 | 1 | 6 | 12 | 1 | 消 | ||
オフィサー | 福永祐一 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 8 | 8 | 1 | 2 | 12 | 4 | ||
カフェオリンポス | 勝浦正樹 | 2/14アルOP | 京都ダ1800 | 2 | 11 | 7 | 16 | 5 | 16 |
「今朝の追い切り、子供っぽいところがあって、ちょっと時間がかかってしまいましたけど、きちんとこなしてくれました。いい時計、いいフォームで坂を上がってくれましたので、状態は良いと思います。
初めて放牧に出した後の前走平安ステークス。もう1週早く栗東に戻して、もう一本追っていたら違ったと思います。前走を1度使ってここを使えることは、いいと思いますよ。馬は順調にきています。
まだまだ子供っぽい馬で、それが長所でもあり短所でもあります。若さを生かして、どこまでやれるかですね。
東京のマイルは経験していますし、左回りの方が走りやすいと思います。ベストの状態で出られるので、いい競馬をしてくれると思います。」
馬名 | 騎手 | 前走 | 着 | 人 | 過去着順 | 追い切り | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヴァーミリアン | 武豊 | 12/29東京GⅠ | 大井ダ2000 | 2 | 1 | 3 | 1 | 12 | 1 | ||
カネヒキリ | ルメール | 1/28川崎GⅠ | 川崎ダ2100 | 1 | 1 | 1 | 1 | 9 | 休 | ||
バンブーエール | 松岡正海 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 5 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
フェラーリピサ | 岩田康誠 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 1 | 4 | 1 | 2 | 2 | 1 | ||
サクセスブロッケン | 内田博幸 | 1/28川崎GⅠ | 川崎ダ2100 | 3 | 2 | 3 | 8 | 2 | 1 | ||
サンライズバッカス | 三浦皇成 | 1/25平安GⅢ | 京都ダ1800 | 8 | 2 | 4 | 2 | 3 | 3 | ||
トーセンブライト | 田中勝春 | 11/26浦和GⅡ | 浦和ダ2000 | 7 | 3 | 5 | 2 | 3 | 1 | ||
エスポワールシチー | 佐藤哲三 | 1/25平安GⅢ | 京都ダ1800 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
キクノサリーレ | 後藤浩輝 | 12/13ベテOP | 阪神ダ2000 | 6 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
ヒシカツリーダー | 木幡初広 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 2 | 5 | 1 | 3 | 1 | 6 | ||
ビクトリーテツニー | 横山典弘 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 6 | 2 | 1 | 1 | 4 | 3 | ||
ナンヨーヒルトップ | 柴田善臣 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 7 | 6 | 1 | 5 | 1 | 8 | ||
アドマイヤスバル | 川田将雅 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 4 | 3 | 7 | 7 | 8 | 7 | ||
カジノドライヴ | 安藤勝己 | 1/24アレ16下 | 中山ダ1800 | 1 | 1 | 6 | 12 | 1 | 消 | ||
オフィサー | 福永祐一 | 2/01根岸GⅢ | 東京ダ1400 | 8 | 8 | 1 | 2 | 12 | 4 | ||
カフェオリンポス | 勝浦正樹 | 2/14アルOP | 京都ダ1800 | 2 | 11 | 7 | 16 | 5 | 16 |
騎手の太字は乗り替わり。
- アドマイヤスバル
- (18日、栗東B)前走時はモタれていたし、ズブさも見られたが、18日はスムーズな走り。時計はほぼ同じでも今回の方が動きに余裕が感じられる。(13日、栗東B)間隔が詰まっているので馬なりで終い重点だったが、スピードの乗りが良くてシャープな動き。コズミもマシ。馬体も良く、好調キープ。
- ヴァーミリアン
- (19日、栗東坂路)相手について行くのがやっとという感じでピリッとしなかったが、もともと攻めは動かないタイプ。馬体も引き続き上々。ただ、直前に誤算があって木曜追いになったのが気掛かり。(11日、栗東坂路)時計、動きともに平凡だったが、もともと坂路では動かないタイプ。毛ヅヤが冴えて馬体は引き続き良く見せる。
- エスポワールシチー
- (18日、栗東坂路)余裕残しで済ませたが、それでも抜群の行きっぷりでスピード感十分に駆け抜けた。張り、毛ヅヤも良く、デキは文句なし。(11日、栗東坂路)ステッキを入れてビシッと追われて51秒6の好時計をマーク。ゴール前の動きもスピード感十分。馬体も無駄がない。
- オフィサー
- (19日、栗東坂路)ジョッキー騎乗とはいえ、楽な手応えのままで軽快な動き。息遣いもこの馬としてはいい方。デキは高いレベルで安定。(13日、栗東坂路)腹回りが立派に映ったし、息遣いも今ひとつ。詰まったレース間隔になる割には、それほど素軽さが出ていない。(12日、栗東坂路)15-15程度だったが、気合乗りが良くて機敏な身のこなし。至って順調。
- カジノドライヴ
- (18日、美浦坂路)ピッチ走法で内から楽々と追走同入。毛ヅヤもいいし、馬体もスッキリとしている。(11日、美浦坂路)この中間は軽目だが、馬体はスカッとしており、毛ヅヤの良さも目立つ。ピッチ走法でキビキビとした走り。
- カネヒキリ
- (18日、栗東坂路)攻め駆けする馬を追走したのでアオられたが、見た目にはしっかりした動き。52秒9なら時計的にも合格点。引き続き充実した馬体で硬さもない。至って順調で体調は安定。(11日、栗東坂路)間隔が詰まっているので15-15程度だったが、活気があって馬体の張り、毛ヅヤも上々。デキは高いレベルで安定。
- カフェオリンポス
- (19日、美浦南D)連闘で軽目だが、水曜はA、木曜はDコースで乗られている。落ち着いているし、毛ヅヤも良くなったが、まだ馬体は余裕残し。
- キクノサリーレ
- (18日、栗東DW)3歳馬の外で終始先行しながら手応えは見劣ったが、攻め駆けしないので心配なし。追われて頭を上げることもなかった。仕上がっており、体に張りがある。(11日、栗東DW)追い比べでクビ遅れたが、攻め駆けしない馬なので、この時計なら上等。十分に乗り込まれ仕上がっており、馬体は充実。
- サクセスブロッケン
- (18日、栗東坂路)今週も余裕残しで済ませたが、なかなか機敏な動きで反応も上々。スカッとした無駄のない馬体で毛ヅヤもピカピカ。好調キープ。(12日、栗東坂路)間隔が詰まっているのでサッと流す程度だったが、動きはなかなか軽快。硬さもなく、馬体も引き続き上々。
- サンライズバッカス
- (18日、栗東坂路)ステッキを入れてビッシリと。最後まで抜かさせず、前走時よりしっかりした動き。時計的にも上出来。中3週で熱心に調整されているので今度は体も絞れてくるはず。(11日、栗東坂路)アッサリ遅れたが、もともと攻め駆けしないので特に心配はない。テンションが上がり過ぎず、毛ヅヤもピカピカ。体調は安定。
- トーセンブライト
- (19日、美浦南W)中間はプール、坂路で調整。直前だけウッドで追い切る。サッとやった程度だが、太目感もないし、息の入りなど悪くない。(11日、美浦坂路)外で楽々と先着を果たした。ただ、追い切りが、実質これ1本なのでまだ馬体は太目残り。
- ナンヨーヒルトップ
- (18日、美浦南W)攻め駆けするタイプではないが、道中の行きっぷりも良く、直線、左ステッキが飛んでの反応も上々。切れのいい脚捌きで先着。(12日、美浦坂路)もうひと絞りできそうな体つきだが、内からビシビシと叩かれて追走先着を果たした。
- バンブーエール
- (18日、栗東坂路)ジョッキー騎乗とはいえ、余裕十分の手応えでキビキビした動き。坂路での動きは前走時より確実に良化。馬体面で大きな変化はないが、上積みはあるはず。(11日、栗東坂路)馬なりでサッと流す感じでも52秒台。馬体面で大きな変化はないが、ひと叩きして行きっぷりが良くなってきた。
- ビクトリーテツニー
- (19日、栗東坂路)ステッキを1発入れただけで軽快なフットワーク。体も引き続き充実。デキ落ちはない。(13日、栗東坂路)上がり重点で追われたが、重心の低いフォームで推進力十分。毛ヅヤや張りも引き続きいい。高いレベルで安定した状態にある。(12日、栗東坂路)終いをサッと伸ばす程度だったが、硬さがなくて軽快なフットワーク。疲れは皆無。
- ヒシカツリーダー
- (18日、栗東坂路)ビシッと追われ、しっかりした動きで52秒台。馬体も黒光りして相変わらず良く見せる。使い込まれているが、好調そのもの。
- フェラーリピサ
- (18日、栗東坂路)時計的には前走時とそう変わらないが、行きっぷりが素軽くなり、反応も随分とシャープになった。馬体の張り、毛ヅヤなども良化。1度使われて確実に上向いている。
ヴァーミリアン
前走の東京大賞典GⅠは1番人気もカネヒキリに交わされ2着。しかし、それ以外の馬にはきっちり先着し、存在感は十分。昨年の覇者にして人気の中心。
カネヒキリ
屈腱炎で2年4か月に渡る休養もGⅠ3連勝で完全復活。当然1番人気。ただし、使い詰めだが。
バンブーエール
エスポワールシチーと同厩の安達昭夫調教師の管理馬。ただし、1200mがベスト。前走の1400m戦は59キロが応え5着もGⅠを含め4連勝は伊達ではない。
フェラーリピサ
ここ5戦は完全連対。前走の根岸ステークスも強い勝ちっぷり。目下絶好調。
サクセスブロッケン
ジャパンダートダービーGⅠの勝ち馬も、古馬と混じって勝ち星なし。ここ3戦ヴァーミリアンには完敗。しかも斤量が増ということで、馬券圏内は厳しい状況。
サンライズバッカス
一昨年のこのレースの勝ち馬。今回はその時と同じローテを辿る。しかし、一昨年のこのレース以降、勝ち鞍は1つもない。常に善戦マン。持ち時計はもっとも速いが、過去の栄光か。
トーセンブライト
実力馬も最近は低迷。すっかり影が薄くなって・・・。
エスポワールシチー
ダート4連勝後、前走はアタマ差敗れたが、ハナに立って上がり36秒0と勝ち馬を褒めるべき。
前走平安S組は、フェブラリーSで非常に好成績を収めており、特に平安S2着馬からは、一昨年のフェブラリーS優勝馬サンライズバッカスを輩出。
いつもの55キロから一気に2キロ増となる斤量に不安を覚えるが、まだまだ底を見せていない未知の魅力がある。
東京ダート1600mがもっとも適コースと思われ、ここでの内容で将来が決まる。
キクノサリーレ
前年の重賞武蔵野Sの勝ち馬。そのときあのカネヒキリを9着に破っている。しかし、そのときの勝ち時計は我らが愛馬エスポワールシチーの錦秋Sよりも格段に遅く、前走のオープン戦の不甲斐なさからも人気にはならないだろう。
ヒシカツリーダー
いつも人気にならないが、成績は素晴らしい。前走も素晴らしいメンバーで2着。
ビクトリーテツニー
距離に不安があるものの、昨年末に重賞を勝つなど頭角を現してきた。
ナンヨーヒルトップ
メンバー中、もっとも地味な馬。
アドマイヤスバル
芝の重賞でもそこそこ走るし、ダートでもそこそこ。ただ、どちらも中途半端。
カジノドライヴ
元々除外対象だったが、ロールオブザダイス等の回避で出走が叶う。
佐藤哲エスポが2強斬る/フェブラリーS
2009年2月18日(水) 9時9分 日刊スポーツ
<フェブラリーS> |
【展望】 実力ナンバーワン、カネヒキリが4連勝、フェブラリーS2度目の制覇を目指し、懸命の調整。2月3日~2月6日(プール調整)、15日の日曜日に追って、18日の追い切りとここ3走とは調整の内容は違っているようにも感じられるが、これがいわゆる角居流なのだろう。18日の併走追い切りでは相手の脚いろ、手応えに完全に見劣ったが、何はともあれ一杯に追われてきた点に好感が持てる。上がり目は望めないと思うが、いちばん強い馬が、しっかり態勢を整えてきたということで彼の力を信頼してみたい。
攻め馬はいつも良く見せるエスポワールシチーだが、今回のメンバーの中でも際立った動きに見えたのがこの馬。前走の平安Sはダートで初めて味わう敗戦だったが、ラスト2F11秒7―11秒8のラップで掴まったもので、これは勝ったワンダースピードが相当強かったという他はない。トパーズSを除き、コンスタントに36秒台前半で上がっている点も強調材料。簡単には止まらない快速馬なのである。初めて経験する57K(芝、ダートを通じ)の影響はあるだろうが、ここでも相当な頑張りを期待できる。
スタート直後の芝を気にするかどうかだが流れに乗りさえすればカジノドライヴはこのメンバーでも五分以上のレースができるはず。帰国緒戦で厳しい条件だったJCDでも大きく崩れなかった能力はかなりのもの。前走で大きく減っていた馬体も戻っているとのこと。弾みがついたところで飛躍を遂げる可能性は十分。
弾みがついたといえばフェラーリピサも同様。動きはハッキリ前走以上。難病に打ち勝っての前走好走、左回りは得意、これで脚抜きのいい馬場なら願ったり叶ったり。
問題はヴァーミリアン。昨年も川崎記念を取り消した後のこのレースで完勝しており、逆境に対する強さ、したたかさは何度も証明してきている。ただ、今回はレースの週に起きた誤算(追い切りを1日遅らせた)だけに、その影響は小さくないと思うのだが。割り引いて評価してみた。
【買い目】 (馬単)
2→12 12→2
2→14 14→2
12→14 14→12
2→16 16→2
2→9 9→2
2→15 15→2
【展開】 逃げるのはエスポワールシチー。同厩のバンブーエールは控えるだろうし、ナンヨーヒルトップも鞍上を考えれば無理な競り合いを避けるだろう。カジノドライヴ、フェラーリピサは折り合いに専念して好位から。カネヒキリもその直後から。サクセスブロッケンも揉まれない位置で追走。ヴァーミリアンは前を見ながら次第にその間隔を詰めて行く。メイショウボーラーの例はあるが、なかなか逃げ残りがないこのレースだが、追走各馬が牽制し合うと、エスポワールがスイスイ行ってしまう可能性はある。
- アドマイヤスバル
- 「前走時の追い切りに比べ、無駄肉が取れた分、今週は素軽い動きでした。1F延びるのも歓迎ですし、いい状態でG1へ使えるのが何よりですね」と師。
- ヴァーミリアン
- 「火曜日に右肩の出が少し悪かったので、追い切りは1日延ばして木曜に。動きはこの馬なりだったし、追った後の気配を見ても、木曜にして良かったと思います。中間の順調度でいえば昨年よりもむしろ上。力は出せるでしょう」と久保助手。
- エスポワールシチー
- 「馬場入り前に子供っぽいところを見せましたが、走り出したら問題ありませんでしたし、予定通りの追い切りができました。未完成な部分はありますが、デキはいいですし、左回りの方が走りもスムーズなので、いい競馬をしてくれると思います」と安達師。
- オフィサー
- 「追い切りは単走でサラッと。変わりなく順調にきているし、近走はずっとデキが安定しているので、本番にも一連の状態を保ったまま出走できそう。ただ、相手が強いし、1F延長も微妙。厳しいんじゃないかな」と渡辺助手。
- カジノドライヴ
- 「キングストレイルとの坂路調教では申し分のない動きでした。初めて発走地点が芝になるけどスピードに乗り遅れることはない。行儀が良く賢い馬で能力もある。この相手でも楽しみだよ」と津曲助手。
- カネヒキリ
- 「追い切りは相手が動いたので遅れましたが、体はできていますし、53秒ぐらいでと思っていたので予定通り。力はあるので、ここまで無事にこれたことが一番ですね。見た目はおとなしくても、全身に血管が浮き出て気合乗りが感じられます。G1級・4連勝の新記録に向けて頑張って欲しいですね」と角居師。
- カフェオリンポス
- 「前走は、好位の内で折り合い、勝ちパターンだったんだけどね。もう少しだったが、力は示してくれた。火曜日から馬場入りしているし、連闘は大丈夫。マイルなら折り合い面の心配はいらないし、一昨年は4着しているレース。もつれる展開になれば楽しみ」と松山康師。
- キクノサリーレ
- 「ぶっつけでフェブラリーS参戦は予定通り。放牧で精神的、肉体的な疲れが取れましたし、先週、今週と理想的な追い切りを消化。調整に抜かりはありませんよ。ここにきて雰囲気がグッと上昇しています。現時点では東京1600mがベストの舞台ですし、勝ちを意識した仕上げ。トップレベルの馬と戦えるのはいい経験ですし、世代交代できるだけの素質を持っている馬ですから、1頭でも多く負かしたいです」と高島助手。
- サクセスブロッケン
- 「坂路の追い切りは肩ムチを入れた程度でいい動き。この距離なら力まずにスピードを生かせそう。古馬の壁は厚いが、流れさえ向けば差を縮められるはず」と田代助手。
- サンライズバッカス
- 「稽古はもともと動かないから時計的にはこんなもの。短期放牧明けを使った上積みが見込めるし、一昨年にフェブラリーSを勝った時と同じローテーだからね。末脚の生きる展開にでもなれば」と音無師。
- トーセンブライト
- 「休養前の浦和記念は掛かってしまったことが敗因。ただ、これは距離云々ではなくて、乗り方ひとつではこなせるもの。その後はJCダートを除外されたことで放牧に出していた。今回の仕上がりは八分くらいだが、ここはちょっとメンバーも揃っているからね。時計のかかる良馬場を条件にどこまでやれるかだろう」と加藤征師。
- ナンヨーヒルトップ
- 「短期放牧明けだった前走を叩いて状態は上向いています。距離延長で追走も楽になるでしょう。相手は揃っていますが、まだ4歳馬ですし、今後につながる競馬ができれば」と小笠師。
- バンブーエール
- 「先週にビシッとやっているので、今週は余裕残しで。動きは良かったし、使ったことで気合乗りも違ってくるはず。相手は強力だけど、どれだけやれるか見てみたい」と安達師。
- ビクトリーテツニー
- 「追い切りは余力残しで。変わらず、順調に仕上がっているよ。力を出せる状態にあるし、マイルも苦にしないはず。今回も終いに賭ける競馬をして、一線級のメンバーを相手にどれだけやれるかだろう」と渡辺助手。
- ヒシカツリーダー
- 「この中間も順調だよ。レース間隔が詰まっているので1週前は15─15程度にしておいたけど、今週もスムーズに追い切れたし、動き自体は何らいつもと変わりない。ピークといえた前々走の状態を維持している。1600mになってもラスト2Fの競馬に徹するだけ。オープン特別を勝ったばかりの馬にはメンバーが強力過ぎるけど、東京コースは合っているからね。うまく外に出して、嵌まってくれないかな」と松井助手。
- フェラーリピサ
- 「前走は奇病を克服して勝ってくれた。使ってからは順調に乗り込めたし、今週の追い切りもいい動きだったから、叩いての上積みは見込める。締まったダートなら楽しみ」と白井師。
大阪に住んでいる私ほっさんとしては、普段京都や阪神競馬場が主戦場となるために、関東に行くことはまずありません。しかし、今回は出資愛馬初のGⅠ出走!しかも有力馬の1頭ということで、当日新幹線で東京競馬場に乗り込みました。
これも、有馬記念で儲けた軍資金があるからですが、実際に観戦して、次からも遠くても重賞以上は、やはり現地で応援したいと思いました。
では、私が撮ってきた写真をご覧ください。
写真は全て撮影順です。
抜けた1番人気のカネヒキリ。特徴は角居勝彦調教師が「是非パドックに見に来てください。」と言っておられた浮き上がった血管です。この写真ではわかりづらいので、後ほどアップを用意しております。
2番人気のヴァーミリアン。追い切りの予定が1日ずれ込むなど順調ではありませんでしたが、馬体はさすがにGⅠ馬。威圧感のある素晴らしい馬体でした。
お待たせしました。我らが愛馬エスポワールシチー様。追い切り、仕上がりとも最高の状態でした。
反対から。少しピントが合っていません。
浮き出ている血管。これも少しピントが合っていませんが、なんとかわかると思います。
最高の仕上がりで、これで負けたら仕方なしと思いました。
もう一度、カネヒキリと浮き出た血管。そりゃ、これを見れば他馬は委縮してしまいますよね。
少しアップも試みました。
毛ヅヤが素晴らしいヴァーミリアン。力を出し切っての6着敗北でした。
3番人気に支持された、ギリギリの出走順位で滑り込んだカジノドライヴ。
エスポと同厩舎のバンブーエール。こちらはGⅠです。さすがにGⅠ馬らしい素晴らしい馬体でした。しかし距離が不安視されました。
重賞勝ちこそないものの、重賞ウィナーとなんら遜色ない走りを見せたエスポワールシチー。
4番人気のフェラーリピサ。前走根岸Sの勝者。これもさすがの好馬体です。本当にどの有力馬も目移りしてしまいます。
穴党ご用達のヒシカツリーダー。これも素晴らしい仕上がりでしたが、ここでは役者が違いました。GⅢなら、力上位でしょう。
結局、カジノドライヴは登録段階では補欠の一番手でしたが、ダイワスカーレットや途中で賞金を加算したロールオブザダイスの回避により出走に至りました。皆様がどう思われるかわかりませんが、私はこの馬よりダイワスカーレットが出走した方が、エスポワールシチーに勝ち目があると思っていました。
いくらグランプリホースだからといって、いきなりダートの一線級が相手では、勝ち負けは出来ないと思ったからです。しかし、思わぬ故障発生によりダイワは回避し、海外で実績があるように、左回りは得意のカジノドライヴが出走することになりました。
ただ、佐賀記念の連対で賞金を加えて出走優先順位の上がったロールオブザダイスとは勝負付けが済んでいますし、エスポワールシチーの将来を考えれば、今ここで、真に強いカジノドライヴたちと、ガチンコ勝負(同斤量)で真剣勝負をするのは、大きなプラスになると思います。
今回勝ったサクセスブロッケンもずっと古馬の一線級と戦ってきた経験がここで生きてきたわけですから。
安達昭夫厩舎の”AA”メンコ。個人的にシチーのメンコはカッコ悪いと思うので、このメンコは大好きです。
とにかく、いつもよりも周囲の観衆が多いにもかかわらず、落ち着いていた我らが愛馬エスポワールシチー。この姿を見て私は”勝てる!!”と内心思いました。
バドックではホライゾネットを着用していた勝ち馬サクセスブロッケン。藤原英昭調教師はその成績が語るように非常に細かいところまで気を使い馬の能力を最大限に引き出します。
余談ですが、アイオロスシチーの嶋●功調教師もその繊細さがあれば、アイオロスは確実に1000万クラスは勝てたのですが・・・。
佐藤哲三騎手のお手馬サンライズバッカス。今回も最終追い切りは佐藤哲三騎手がつけました。管理する音無秀孝調教師も、佐藤哲三騎手がエスポワールシチーに乗るのであれば、仕方なしといったところでしょう。昨年のジャパンカップダートでは、佐藤哲三騎手の見事な騎乗で4着でした。今回は三浦皇成騎手が騎乗します。
ちなみに、手綱を引くのは、調教助手さんではないでしょう(推測)。
こんな素晴らしい馬の馬主になれて幸せ。
とまーれーの直後。すでにパドックの中で安達昭夫調教師と会話を済ませた佐藤哲三騎手が跨ります。このあといつものように、最後の一周をせずに、真っ先に地下馬道へと消えていきます。うるさい馬だから、仕方ないですね。
パドックでは一瞬しか見れない騎手を乗せているエスポワールシチー。右は安達昭夫調教師。先にエスポワールを確認して、すぐにバンブーエールの方に行きました。
カメラは後ろを狙っている人が多いようです。後ろといってもオフィサーではないでしょう(笑)。ちなみに広尾のオフィサーですが、ネーム入りのボールベン(1本500円)が真っ先に売り切れていました。エスポワールシチー、カネヒキリもすぐに売り切れていました。
私は競馬場に10時に来たときには、まだエスポワールシチーのボールペンがたくさんあったので、「後で数本買えばいいや」と思っていましたが、昼頃に売店を訪れたときには、すでに売り切れていました。残念。
ヴァーミリアンがたくさん残っているのが印象的でした。これは、人気がなかったのか、単に作り過ぎてしまったのかでしょう。
1番人気の血管馬カネヒキリに乗るクリストフ・ルメール騎手。その笑顔には余裕がありました。確かに馬は仕上がっていて、いい状態でした。
カネヒキリは全力を出し切りましたが、強力な4歳勢の前に敗れ去りました。しかし、不利な内枠を最大限に生かし、少しも無駄のない騎乗をした名手ルメール。
騎乗後、万事休すを悟った天才・三浦皇成騎手と、佐藤哲三騎手が去って行った一昨年の覇者サンライズバッカス。
25年目の奇跡を狙うベテラン木幡初広騎手と穴党ご用達ヒシカツリーダー。
2番人気ヴァーミリアンとレース後1分35秒台なら・・・と言っていたなぜか弱気な武豊騎手。やはり馬の衰えを感じるのか。
ダイワスカーレットが回避しても、非常にいいお手馬が回ってきた強運の持ち主安藤勝己騎手。やはりトップを行く人は実力だけでなく運も必要。
常識的には負担斤量アップでカネヒキリには逆転はないだろうと思われたサクセスブロッケン。鞍上・内田博幸騎手が素晴らしかった。
GⅠならではの素晴らしい演出です。この一流どころに混じって自分の選んだ愛馬が・・・。感無量です。
ビクトリーテツニーが馬場入場をかなり嫌がっていました。右は影が薄かったアドマイヤスバル。
エスポワールシチーはどの馬よりも馬場に先入れしていたので、カメラで捉えることはできませんでした。
有力馬が集まると言う事で、かなりのファンが詰めかけました。
ついに発走直前です。
ゲート入り完了。
スタートしました。久しぶりの連写モードです。エスポワールシチーはスタートは得意な方ではありません。前走は珍しく好スタートでしたが、さすがに一線級に混じっては少し遅い方のスタートとなります。しかし、この馬の特筆すべきは二の脚が抜群に速い事です。これは以前にお話ししましたように、芝の短距離で鍛えたスピード効果です。ダート転向までの7戦はエスポワールシチーにとっては無駄な時間ではなく、今を迎えるための最高の布石でした。
少しゲート負けしているので、画面ではエスポワールを確認することはできません。
外枠に有力馬・有力騎手が集まったので、外の方が好スタートを見せています。
ゲートダッシュでは敗れたエスポワールシチーですが、気合をつけてハナを狙います。あっという間にハナを切りました。GⅠでも通用するこのスピード。惚れ惚れします。
先頭に立った時点で、ホッとしました。最悪のシナリオは出遅れて最後方追走とか、馬群の真ん中でしたから。もう、これで負けたら仕方なしとあきらめがつきます。
ハナは5番人気エスポワールシチー、2番手に3番人気カジノドライヴ、3番手は6番人気のサクセスブロッケン、4番手は4番人気のフェラーリピサ、5番手は1番人気のカネヒキリ、6番手は2番人気のヴァーミリアンという、夢のような隊列です。
そんな豪華な面々に完全に目標にされながらも我らが愛馬エスポワールシチーはペースを作っていきます。もうこれは感動ものです。
最初の3ハロンは35秒1。ミドルペースですが、このあとグッとペースが上がります。その時の凄さは後述しますレース後の各騎手のコメントで堪能してください。
トパーズSのように、相手が弱いと、エスポワールシチーのハイペースについていった先行馬は、ことごとくスタミナを奪われ失速しますが、今回はGⅠメンバー。さすがにいつまでも食らいついてきます。2着のカジノドライヴは追い出しを遅らせる余裕すらありました。これは本物の馬です。アメリカに遠征するようですが、とんでもない偉業を達成することでしょう。
2番手を1馬身以上離して軽快に逃げて行きます。
最後の直線。まだ先頭のエスポワールシチー。とにかく府中の直線は今回生で初めて見ましたが、長く長く感じました。それは前走の平安Sも同じでした。この時点ですでに仕掛けられたエスポワールシチーと、ギリギリまで仕掛けを遅らせた名手アンカツのカジノドライヴには脚色の差が生まれました。
うう、一時は3馬身ほどあった2番手との馬の差が段々縮まっていくよぅ。
あー。
ちなみに、これらの写真はカメラのモニタ越しには見ていません。自分の目でしっかりと見たかったですから。なので、ちゃんと撮れていなくても仕方なしと思っていました。しかし、まあまあだったので公開しています。
ちなみに、ターフヴィジョンでは伸び悩む王者の姿が。
後続との差がグングン迫る!!
カジノドライヴには交わされそう!?
ついに1馬身差を切った。
最後は掴まりましたが、ハナを切ったエスポワールシチーがペースを緩ませずに上がり36秒0。これでは先行集団以外は届くはずもありません。6着のヴァーミリアンまで全て前にいた6頭です。ヴァーミリアン以降はヴァーミリアンからも4馬身も離れています。まさに、6強です。
勝ったサクセスブロッケンは、この激しい流れを先団から離れずについていき、終い35秒4でまとめるわけですから、これはまさにGⅠ級です。1番人気のカネヒキリも先団にとりつき終い35秒3と、やはりただものではないですね。
最下位のオフィサーでさえ時計が1分36秒7ですから、本当にレベルの高い16頭でした。
素晴らしいものを見せていただきました。それを演出したのが、我が愛馬エスポワールシチーで、目標にされながらの正攻法で最後までバテずに脚を伸ばせるということは、強いの一言です。実際、このレースを見た全ての人が、エスポワールシチーの強さを再認識しています。テレビでもベタ褒めでしたし、専門誌やスポーツ誌も同様に高い評価をされています。
ウイニングランをするサクセスブロッケンと内田博幸騎手。素直におめでとうの気持ちでした。
古馬と戦って少し力負けはしていましたが、ダービー出走まではユビキタスと本当にダートのモンスターだと思っていました。
敢然と灯るレコードの表示。稍重とはいえ、特別な馬しかこの時計は出せません。そして、4着にはエスポワールシチーの12番が。初GⅠでいきなり掲示板。しかもレコードからコンマ2秒差と、速い時計にも対応できますし、これから重賞を何勝するか、楽しみでたまりません。
ここにはエスポワールシチーの12番はありませんが、GⅠで4着と言えば、皐月賞なら、ダービーへの優先出走権が貰えるくらいの価値のある着順。私はこのメンバーでのこの内容での4着を高く高く評価します。
口取り式で腕を高々と上げる内田博幸騎手。
表彰式。いずれは私もこの舞台のすぐそばに・・・。
インタビューに応える内田博幸騎手。今年こそはリーディングのトップか。
全着順。エスポワールの後ろにこれだけの著名な馬たちが。少なくとも根岸S組よりは平安Sの方がレベルが高かったことは間違いないでしょう。
4着のエスポワールシチー以外に1、2着馬が4歳馬。これから、その辺りと勝負の歴史は続きます。数々の名勝負を期待します。
錦秋Sで1分35秒3良馬場の時計で走ったエスポワールシチーですが、当時は斤量が55キロ。今回は初めて背負う57キロです。今回は脚抜きのいい稍重馬場とはいえ、斤量増で時計をコンマ5秒も縮めたわけですし、勝ち馬はレコードタイムです。
エスポワールシチーが1分34秒8。レコードタイムはあのメイショウボーラーが逃げ切って叩き出した1分34秒7。例年なら、余裕で勝っていた時計です。
なにも申し分ありません。最高です。この一戦でGⅠを獲れる馬だということを確信しました。交わされた3頭は、後ろからでしたし、追いかける立場の方が有利です。また、3頭馬体を併せて上がってきましたし、伸びるのは当たり前です。それに交わされただけで、後ろのフェラーリピサやヴァーミリアンは完封しています。
来年またこの舞台に立ち、リベンジしたいですね。
サクセスブロッケン(1着)
「」(騎手・競馬ブック)
「」(騎手・ギャロップ)
カジノドライヴ(2着)
「」(騎手・競馬ブック)
「」(騎手・ギャロップ)
カネヒキリ(3着)
「」(騎手・競馬ブック)
「」(騎手・ギャロップ)
エスポワールシチー(4着)
「ハナにはこだわつていなかったけど、今までハナを切る競馬をしていたし、いつもの雰囲気で走らせた。道中は思った通りの競馬ができたが、最後は坂と57キロも応えている。同じ4歳馬でも1、2着馬とは経験の差もあるからね。僕のも経験を積めばGⅠでもチャンスはあると思うから。」(佐藤哲三騎手・競馬ブック)
「」(騎手・ギャロップ)
サクセスブロッケン(1着)
「ゲートまでホライゾネット着用。テンションは高く、付き添って返し馬せず。スタートを決め、3番手でガッチリ抑える。道中はタメが利いていた。平均ペースで流れ、前5頭の順序が入れ替わる先行決着。直線はカジノより先に手が動いたが、残り100メートルから並びかけ、ゴール前は熾烈な追い比べの末に競り勝つ。ベストの舞台で近2戦の競馬が実を結んだ。レコード勝ち。」(競馬ブック)
「」(ギャロップ)
カジノドライヴ(2着)
「シャドーロール。10キロ増もむしろスッキリ見せた。スタートを決め、逃げ馬(エスポワールシチー)を行かせて2番手。うまくなだめて直線を待つ。後続を振り返って追い出す余裕があったが、いざ仕掛けられて手応えほど弾けず。それでもギリギリまで抵抗、カネヒキリの追撃は凌ぎ切ったのだから立派。キャリアを考えれば中身は濃い。」(競馬ブック)
「」(ギャロップ)
カネヒキリ(3着)
「スカッとした馬体。返し馬でグンと気合が入る。ポンと出て、内の利を最大限に生かしたレース。ポケットでまったくロスがなく、コーナーでも楽ができた。最後もキッチリ脚は使っているのだが、前2頭を交わすまでには至らず。」(競馬ブック)
「」(ギャロップ)
エスポワールシチー(4着)
「馬場先出し。好気配。少しテンにモタついたが、注文通りハナへ。馬場を考えれば速くもなく遅くもない平均ペース。4角からピッチを上げ、型通り突き放しにかかったが、ラスト1ハロンで掴まる。定量戦で初めての一線級相手。まだまだ強くなる。」(競馬ブック)
「」(ギャロップ)
「見せ場は十分だった。エスポワールシチーはハナを奪い、直線では一瞬後続を引き離す場面も。最後は力尽きたが、2度目の重賞挑戦、もちろんGⅠは初参戦で0秒2差4着なら前途は洋々だろう。」(デイリー馬三郎)
フェブラリーSは稍重でのレコード決着。ゴール前は激しい叩き合いとなって、見応えあるレースになったが、マイルの時計勝負でサクセスブロッケンがスピードを存分に生かし切る結果となった。
予想通りエスポワールシチーが逃げて半マイル47秒0―1000メートル58秒8。このハイラップも手伝ったが、3番手で折り合いをつけた内田博の好騎乗。これがまず第一の勝因だろう。テンションが高く、返し馬も自重したくらいだったが、見事に実戦で持ち味を引き出した。
カジノドライヴは10キロ戻ってきた。しかしまだ全体に若さの残る体つき。オットリした性格は申し分なく、2番手でガッチリと折り合いをつけた。先に動かざるを得ない展開で、内外からこられて厳しくなったが、2着に頑張ったのは底力。まだ良くなるだろうし、これで胸を張ってドバイに行けるだろう。
カネヒキリは好位の内から。勝負どころでひと息入れる形になったのは、流れを見越してのことだろう。ただ、復帰後はマイルの流れに不安もあって、それが出てしまったか。それでも最後は伸びているのだが。
エスポワールシチーの0秒2差4着は、現在の充実ぶりを示した好内容。終始外々を回って渋太く差してきたフェラーリピサにも同じことがいえる。
ヴァーミリアンは中団からなかなか差が詰まらず6着。差し馬には厳しい展開だった。
フェブラリーSは◎予定だったダイワスカーレットが回避。先週のこのコラムでヴァーミリアン→カネヒキリの馬単1点みたいなことを書いたが、その晩、刷り上がった週刊誌のフォトパドックを見て、“アッ”と。ヴァーミリアンの右前に前回までは気にならなかったエクイロックス(蹄壁を修復、保護するパテのようなもの)のようなものが……。ちょっと気になる。そして、最終追い切り1日延期。歩様の乱れとのことで、上記の件とはおそらく関係ないとのことだが、いずれにせよ、レース当週の追い切りに誤算が生じたのは大きなマイナスだし、水曜には角馬場ではその姿を確認できたものの、坂路にも上がらず、結局トラックコースにも出てこなかった。これでは◎は打てない。ならばカネヒキリになるのだが、これも調整過程にやや不満。というのは、まず1週前の稽古。坂路で15-15のみといかにも軽い。今回よりも少し短いレース間隔だった東京大賞典の時でも1週前追い切りは53秒9-13秒1。坂路はあまり動かないとはいえ今週の動きも物足りなかった。じゃ、◎はこの2頭以外で、となって押し出されたのがカジノドライヴだったというわけです。
ジャパンカップでは上記2頭に完敗しているわけだが、当時はアメリカ帰りというだけでも厳しいのに中5週、しかも、坂路もウッドコースもなく調教施設としてはとても優れているとはいえない阪神競馬場に入厩しての調整。それでも0秒5差ならむしろ頑張った方と捉えることもできる。そして今週の攻め。馬体も細くは映らないし、動きが非常に軽快。スピード感十分の走りでも窮屈さが感じられないのがいい。これで◎を決めた。あと、マイル適性がありそうなことも決め手となった。
さてレース。エスポワールシチーがハナを奪ってカジノが2番手。スンナリと隊列が決まってカネヒキリは絶好位のイン。芝からのスタートだったが、うまく流れに乗れていたように思う。サクセスブロッケン、フェラーリピサも好位から。ヴァーミリアンはそのちょっと後ろの位置取り。ほぼ予想していた通りの展開で、有力各馬は大体取りたかった位置を取れたのではないか(ヴァーミリアンはもうちょっと前が良かったか?)。稍重の締まったダートで、2ハロン目の10秒5のあともずっと11秒台で推移。速め流れでラスト2ハロンが12秒1-12秒4。ラストのラップの落ちようだけを見れば差し馬にもチャンスがありそうだが、上がり3ハロンは35秒8、レコード決着とあっては後ろの馬に出番はなかった。3番手を進んだサクセスが手応え以上の渋太さを見せて優勝。2着に2番手のカジノ。3着に際どく追い詰めたカネヒキリ。逃げたエスポワールが4着に粘った。やった、今年初めてのG1で馬単万馬券当たりました。ギリギリのとこですけど……。
サクセスブロッケン。デビューから圧勝続きの4連勝で将来を嘱望されていた馬。JBCクラシックでは休み明けでヴァーミリアンとクビ差の2着。ただ、その後のレースでは大敗こそしないものの、カネヒキリ、ヴァーミリアンらに完敗を喫し続け、ちょっと忘れられた存在になっていた。JCダートから3戦の最大の敗因は折り合い。どうしてもハミをガチッと取ってしまい、前走の川崎記念では特にそれがひどかった。2000mで勝ってはいても、近走の内容を見る限り、広いコースでの1800m以上は長いと思えた。マイル戦の経験はちょうど1年前のヒヤシンスSのみ。この馬のラップで前半3ハロンが34秒3というハイペースだったのだが、それでもうまくスピードをコントロールできているように映った。今回から57キロに増えるが、マイルなら強敵に太刀打ちできるかも、と最後の△を打っておいて正解だった。今日は実況にあった通り、返し馬をしなかったようだが、エネルギー温存という点においていい方に出たのだろう。500キロ以上ある牡馬にしてはガッシリとは見せず、カネヒキリのような“いかにもダート馬”というタイプではない。7キロ体が増えていたのも良かったと思う。
例えば今回、エスポワールシチーのすぐ後ろに、たいしたことのない逃げ馬が追走していて、直線で早目にたれたりすれば、後ろの有力馬はそれを避けるのにロスし、コンマ2秒程度の時計となって出てくるでしょう。しかし、今回は有力馬が全て先行し、1頭も極端にたれる馬がいなかったことから、どの馬も全くロスのない競馬をしています。
それでいて交わされた3頭とは、コンマ2秒差ですから、必ず逆転する時は来ます。エスポワールのようにハナを切れる馬は目標にされる反面、ロスも不利も受けません。自分の能力を出し切ることができます。このことは、いずれのレースで大きな差となってくるでしょう。
順調なら間違いなくGⅠは勝てる馬です。直線が短く小回りの地方統一GⅠならなおのことでしょう。早く重賞を2、3勝して、どんなレースでも出走できるような賞金を加算したいですね。
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